平成29年度退職記念講演会・パーティーを開催しました

平成29年度 東北大学歯学部同窓会 退職記念講演会・パーティーの開催報告

平成30年2月24日(土)江陽グランドホテルにおいて笹野高嗣教授の退職記念講演会・記念パーティーが開催されました。

笹野高嗣教授は1979年(歯学部9回生)にご卒業、1998年教授となられてから、東北大学歯学部附属病院長、東北大学歯学部長、東北大学大学院歯学研究科長、東北大学病院総括副病院長、日本口腔診断学会理事長等歴任されました。

記念講演会は、大内光太郎同窓会会長座長のもと「母校歯学部への想い」の演題で時間が足りないほどの内容豊富な講演でした。歯学部創成期考える歯科医の育成、未完成教育、一口腔単位人間本位の臨床実習等歯学部の礎を築かれた、歯学部長の荒谷真平教授、附属病院長の村井竹雄教授、保存学の砂田今男教授、三条大助教授、多くの懐かしい先生方のお名前に触れらました。笹野教授の最初の研究成果や、臨床経験の中で、今でも診断がつかない例があること等診断の難しさ、そのためには患者様の話をよく聞くことが大切であること。教授になってからの苦労話も伺えました。大学院重点化、すなわち他大学との差別化等が始まり、小舞泉内閣時、聖域なき構造改革のもと文部行政にも及び国立大学の改革を余儀なくされ、国立大学法人化による成果主義が取り入れられたための苦労。さらには東北大学病院になるための医学部附属病院と歯学部附属病院の統合に大変苦労されたことなど秘話に近いことも話されました。最近の研究成果「うまみ」の話は時間切れとなりました。

その後参加者全員で記念写真撮影をし、舞台を移し、笹野教授がサッカー部顧問でもあり、サッカー部OBの飯久保正弘先生が司会となり退職記念パーティー開催となりました。口腔診断学分野の庄司憲明講師から改めて笹野教授紹介されました。

大内会長より、創立50周年の記念祝賀会の笹野教授のあいさつの中で「50年後の100周年には乾杯のあいさつをする」ことを引き合い出され、末永くお元気にとの祝辞がありました。

元歯学部長の三谷英夫先生から笹野先生を歯学部の若手ホープとして教授に推薦したいきさつや、笹野教授の手腕を披歴されました。三谷先生の贈る言葉、残された時間はあまり多くはありませんが「Festinalente」(ゆっくり急げ)が印象的でした。

笹野教授のあいさつを頂き、「区切りをつけて退職します」の一言に潔さを感じました。

1回生の伊藤秀美先生から、「歯学部の変遷が笹野教授のお話の通りで間違いないこと、奥様の大きな支えがあって今までできたこと、これからは「うまみ」を十分に利用されて支えてください」とのご発声で乾杯となりました同窓会及び、サッカー部から記念品の贈呈があり、OB会会長の斉藤政二先生からもいろいろなエピソードが紹介されましたが、「人の話を聞きなさい」笹野教授のモットーが充分しみ込んだ様子を披歴されていました。

笹野教授と奥様に花束贈呈後、同級生の9回生徳嵩昇一先生の発声で笹野教授と奥様にエールを贈りました。歯学部創成期を知る教授がまたお-人去られることは寂しいことではありますが、退職後も笹野教授が益々のご活躍されることを祈念し、盛大なうちに退職記念講演会・パーティーができましたことを報告いたします。

(記 渡邊武夫)